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電気校正における新しいゴールド・スタンダード
5700Aシリーズは、1988年の発売以来、世界の校正室においてマルチファンクション校正器のスタンダードとしてご利用いただいてきました。このクラス最高性能の校正器が、最新の技術、ユーザビリティを取り入れて、さらに使いやすくなりました。
フルーク・キャリブレーションの高性能マルチファンクション校正器 5730Aは、長年の開発、調査、設計の結果生まれた、マルチファンクション校正器の新しい"ゴールド・スタンダード"です。
高性能
従来のモデル同様、5730Aは8.5桁のデジタル・マルチメーターからRF電圧計(要広帯域オプション)まで、広範囲な校正が可能です。仕様は従来モデルよりも良くなっており、校正の不確かさの比(TUR)や信頼性が向上しています。さらにガードバンドの必要も減り、安心して信頼性の高い校正を行なっていただけます。
- AC電圧、AC 電流、抵抗の仕様が改善
- 6.5インチVGAディスプレイ、フルカラー・タッチスクリーン、グラフィカル・ユーザー・インターフェース
- ビジュアル・コネクション・マネジメント機能
- グラフィカル・ユーザー・インターフェースは9言語に対応
- 増幅器の 52120A および 5725A に対応
- MET/CAL® の5700A/5720A プロシージャーに完全対応
- 10 V、1 Ω、10 kΩの外部標準を用いたアーティファクト校正
最高レベルの校正器
5730Aは、極めて高確度なDC/LF信号を必要とする、高度な校正にも対応します。国立標準研究所や校正事業者、またハイエンドの計測器を社内校正される方に最適な高い性能と信頼性を有した校正器です。国際標準へのトレーサビリティも保証されており、ISO/IEC 17025認定校正に対応した工場で製造されています。仕様は99 %信頼水準(および95 %信頼水準)で記載されており、国際的な品質規格に準じた測定比較が簡単に行えます。不確かさ仕様は絶対不確かさであり、校正に使用された標準器の不確かさを含みます。これ以上不確かさを追加する必要はありません。
新しくなった機能、デザイン
5730Aには最新の技術や、使いやすい機能が多数取り入れられています。表面実装技術と最新のデジタル部品の採用により、5700A/5720Aよりもさらに進化したデザインの、次世代の高性能マルチファンクション校正器が実現しました。
正面パネルのデザインは従来モデルとほとんど同じですが、ディスプレイはフルカラーのタッチパネル式で、より使いやすくなり、効率的な校正が可能になりました。値の入力は従来と同じ電卓式のキー配列で左から右への自然な流れで操作ができます。見やすく使いやすいグラフィカル・ユーザー・インターフェースで、よく使う機能にはワンタッチでアクセスすることができます。出力、スタンバイ、危険な電圧などのステータスは、離れた場所からでも確認できるよう、ステータス・インジケーターがディスプレイに表示されます。ディスプレイの表示言語は、英語、日本語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、中国語、ポルトガル語、ロシア語、韓国語から選択可能です。
他にも、アクティブな端子を点灯させることで接続が正しく行われているか確認できる出力端子のビジュアル・コネクション・マネジメント機能など、新しい機能が多数搭載されています。ハンドルとノブは持ちやすいようにオーバーモールド成形されています。また、USBポートが前後のパネルにそれぞれ付いており、正面のポートは内蔵の校正定数のダウンロードに、背面のポートはPCとのリモート通信にお使いいただけます。リモート通信は、他にLAN、IEEE、またはシリアル・インターフェースもお選びいただけます。
信頼性アップ、所有コスト削減
5730Aはアーティファクト校正を行うことができます。3種類のアーティファクト標準(10 VDCリファレンス、1 Ωおよび10 kΩリファレンス)があれば全レンジ、全機能をフルスペックで校正することができます。正面パネルのディスプレイの指示に従って接続および入力を行なってください。後は校正器が作業を行い、通常は数時間かかるところを約1時間で完了します。アーティファクト校正は、時間とコストの節約になるだけでなく、フルークのサービスセンターによるフル校正を2年間隔まで延長することができます。また、動作温度範囲は15 ℃ ~ 35 ℃なので、使用時と同じ環境で5730Aを校正することができます。校正のためにわざわざ標準室に移動させる必要はありません。
アーティファクト校正による時間と維持費の節約
アーティファクト校正がフルークの5700Aに導入された当初は、たった3つの外部標準で多くのレンジ、機能の校正が可能であるということが驚きをもって受け取られ、トレーサビリティに対する質問が多数寄せられました。しかし、ヨーロッパの3つの国家標準研究所で試験と評価を重ねた結果、アーティファクト校正は計測業界において認知されるようになりました。現在では多くの校正担当者がアーティファクト校正によってフルークの校正器を、90日仕様で最大2年、維持しています。サービスセンターでのフル校正が2年間隔で済めば、校正費用をかなり節減することができます。校正のための輸送や、校正そのものにかかる時間も省けるため、時間の節約にも繋がります。アーティファクト校正の詳細についてはフルーク・キャリブレーションの営業担当にお問い合わせください。
校正チェック機能
5730Aにはさらに、次回の校正までの間に、その性能が仕様から外れていないかどうか全機能、全レンジで内蔵の標準と比較し、ドリフトをモニターする校正チェック機能が搭載されています。この校正チェックの結果を、正面パネルのUSBポートからPCにダウンロードして、校正器の長期に渡る性能の変化を予測するコントロール・チャートを作成することもできます。5730Aに内蔵されている標準器はフルークの732B 10Vリファレンスおよび抵抗標準と、機能的、設計的に同等のものが用いられています。これらの標準(出力回路からは完全に絶縁)は、通常のオペレーションでは使用されることはなく、チェック用としてのみ使用されます。
8.5桁 デジタル・マルチメーターの校正
フルーク・キャリブレーションの新しい5730Aは、極めて要求の厳しい計測器でも校正することができます。高確度デジタル・マルチメーターで最も広く使用されているのはフルーク・キャリブレーションの8508Aと、アジレント社の3458Aでしょう。これらの8.5桁マルチメーターは非常に高確度なため、校正時にはガードバンディングと呼ばれるテクニックが必要とされるポイントがいくつもあります。この方法によって特定の値における測定の不確かさを減らし、校正値が99 %または95 %に収まっていることを保証することができます。5730Aを設計するにあたって、フルーク・キャリブレーションではこのような "問題ポイント" を減らすことに力を注ぎました。
ガードバンディング
既に述べた通り、業界で一般に認 められている、4:1という校正の 不確かさの比(TUR)を常に満た すことは、年々難しくなってきてい ます。校正時に許容範囲外の値を 通してしまう危険を減らすため、 ガードバンディングが行われます。 全ての測定に誤差が存在するた め、ほとんどの測定では“ベル・カ ーブ”とも呼ばれる正規分布を前 提としています。TURが4:1以下 の場合、被校正器(UUT)の誤差 の幅が小さすぎて、校正器はその 測定値が仕様の範囲内であること を保証できません。
ガード バンディングでは、仕様の限界値 を公称値に近づけることで、許容 範囲外の値を通してしまう危険 から“ガード”します。測定値は仕様の中心値から のオフセットの範囲内となり、実 際の値は信頼度95%で新しい指 定の範囲内に収まります。これに よって校正担当者は測定が正確 であると確信を持つことができま す。5730Aは最も正確なDC/LF 校正器ですが、それでも高確度な 計測器に対してはガードバンディ ングが必要です。
技術仕様 | ||||||||
DC 電圧 |
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AC 電圧 |
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抵抗 |
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DC 電流 |
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AC 電流 |
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広帯域AC電圧オプション |
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一般仕様 | |||||||
ウォームアップ時間 | 電源を切ってから再投入するまでの時間の2倍, 但し最大30分 | ||||||
セトリング時間 | 特に注記がない限り、全ての機能とレンジにおいて5秒以内 | ||||||
標準インターフェース | IEEE-488 (GPIB)、RS-232、USB 2.0 デバイス、イーサネット、5725A、52120A、位相ロック・イン (BNC)、位相ロック・アウト (BNC) | ||||||
温度性能 |
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動作時の高度 | 最大 2000 m | ||||||
相対湿度 |
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安全性 | IEC 61010-1: 300 V CAT II、設置カテゴリー II、汚染度 2 | ||||||
アナログLo側の絶縁 | 20 V | ||||||
電磁環境 | IEC 61326-1 | ||||||
電源 | 47 Hz ~ 63 Hz; 100 V ~ 120 V、220 V ~ 240 V、±10 % | ||||||
消費電力 | 300 VA | ||||||
寸法 |
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重量 |
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絶対不確かさの定義 | 5730Aの不確かさ仕様には安定性、温度係数、直線性、電源と負荷変動、そして校正に使用した外部標準のトレーサビリティが含まれます。表記の温度範囲における校正器の合計不確かさを確定するのに、いかなる不確かさも追加する必要はありません。 | ||||||
仕様信頼水準 | 99% および 95% |
型式 | 詳細 |
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5730A |
マルチファンクション校正器 |
5730A/03 |
マルチファンクション校正器。広帯域AC電圧オプション付き。 |
5730A/05 |
Multifunction Calibrator with 50 MHz Wideband AC Voltage Option |
5730A/S |
マルチファンクション校正器 (正面パネルのUSBポートなし) |
5725A |
増幅器 |
MET/CAL/TEAM |
MET/CA および MET/TEAM ソフトウェア |
Accessories common to all models:
アクセサリ | 詳細 |
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5730A-7002 |
低熱起電力ケーブル (バナナ・プラグ) |
5730A-7003 |
低熱起電力ケーブル (スペード・プラグ) |
Y5737 |
5790Aおよび5700A/5720A用ラック・マウント・キット。24 in スライドを含み、側面の換気が可能。 |
Y5738 |
5730A用ラック取り付け金具セット |
57XX/CASE |
57XXA シリーズ用トランジット・ケース |
Priority Gold Instrument CarePlan |
フルークの Priority Gold Instrument CarePlans は、当社のほとんどの製品でご利用になれます。詳細については、最寄りのフルーク販売特約店にお問い合わせください。また、お見積のご依頼もお待ちしております。カスタマー・ケア・センター (877-355-3225) までお電話をいただくか、または電子メール (careplans@flukecal.com) もご利用いただけます。 |
Silver CarePlan |
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製品マニュアル |
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アプリケーション・ノート |
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製品カタログ |
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データ・シート |
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論文/アプリケーション・ノート |
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ビデオ |
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5730A 製品紹介動画 |
Fluke 5790B Measurement Standard Demo Video |
Fluke 8588A Reference Multimeter Demo Video |
On-Demand Webinars |
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Applying Measurement Uncertainty to Digital Multimeter and Clamp Meter Calibration |
安全上のお知らせ |
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