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電気校正
電気校正とは
電気校正とは、電気的パラメーターを測定、出力、または試験する機器の性能を検証、または調整するプロセスのことです。電気校正と言う場合は通常、直流および低周波交流信号のことを指し、主に電圧、電流、抵抗、インダクタンス、静電容量、時間および周波数などのパラメーターがあります。また、電力および位相もこのカテゴリーに含まれます。未知のパラメーターと既知のパラメーターを比較するため、同種のパラメーター同士の比を比較する手法がよく用いられています。
電気校正は、被校正器 (UUT) と呼ばれるデバイスの主な仕様を評価する、高確度なデバイスを用いて行われます。高確度デバイスのUUTに対する性能特性が全て分かっているため、誤差を特定または最小限に抑えるようにUUTの性能を評価および/または調整することができるのです。通常、このような高確度デバイスはUUTの4倍以上の性能が必要であるとされています。
これらの高確度デバイスは大きく2つのカテゴリーに分けられます。1つは校正器または標準器と呼ばれる電気信号源です。もう1つは高確度計測器で、リファレンス・マルチメーター、測定標準、ブリッジなどと呼ばれます。
校正器と標準器
通通常校正器は、マイクロボルトからミリボルト、ボルト、最大約 1000 V にわたる電圧など、広範な精密信号を出力します。
さらに、最近は多様な電気機能(電圧、抵抗、電流など)の出力が可能なものが一般的になってきました。
標準器は校正器よりも精密で、校正器の約 4 倍以上の仕様性能を備えています。 ただし、この仕様は校正器と比較して限定的で、多くの場合標準器は、電気機能は1種類しか備えておらず、設定可能な出力も1つまたは数種類程度です。
精密デジタル・マルチメーター、測定標準器、および抵抗比ブリッジ
精密デジタル・マルチメーター(DMM)は、電圧、電流、抵抗などの各種電気パラメーターの高確度な測定が可能です。 周波数、静電容量、その他のパラメーターも測定できるものもあります。 より高精度な計測器は測定標準器、または測定ブリッジとも呼ばれる場合があります。 これらの機器が備えている機能は少ないですが、精密デジタル・マルチメーターよりも優れた仕様性能を備えています。
正しい校正を行うためには、高精度な機器を用いて被校正器(UUT)の評価するだけでは不十分です。校正器は、評価対象であるパラメーターの国際標準に合った(またはトレーサビリティが保証される)方法で定期的に校正されていなければなりません。つまりより上位の標準器へ切れ目のない鎖でつながっているという証明です。この比較校正の連鎖は、最終的には国家標準、国際標準へとつながっています。
フルークの一次標準室では、トレーサビリティの保証にジョセフソン・アレイを使用しています。»
関連資料
ソリューションの選択
DC および低周波数 AC 電気校正の対象となる計測器には、デジタル・マルチメーター、アナログ/デジタル・ベンチ/携帯用オシロスコープ、スコープ・メーター、電力およびエネルギー・メーター、測温抵抗体および熱電対温度計、プロセス・ツール、データ・ロガー、ストリップ・チャート・レコーダーなどが含まれます。校正器は、校正対象のテスト機器の(基本的に)すべての機能を校正できなければなりません。 最も重要なことは、校正器の仕様が、被校正器の仕様よりも優れていなければならないということです。
一般的な経験則として、校正器や標準器の仕様は、被校正器の仕様より4 倍以上優れている必要があります。
校正器の正しい選択のためには、被校正器と校正標準器の両方の仕様をよく分析することが重要です。 通常は校正器メーカーが推奨している、被校正器と校正器の仕様比を参考にします。
測定および供給
校正には精密な測定と供給の2つのアプリケーションが必要となります。計測器をテストするためには精密な信号を出力する場合と、出力信号をテストするために高確度な計測器を用いる場合です。正確な測定を行うためには、校正器の定期検査を組み込んだ品質保証プログラムの策定は不可欠だと考えられています。このため、校正室にある高精度な信号を供給する機器と(機能的にも仕様的にも)同じような性能の測定器が必要です。定期的に比較校正を行うことで校正室にある機器の一貫性が保証されるとともに、問題の早期発見にもつながり、適切な対策を取ることができます。
関連資料
Electrical and RF calibrator Selection Guide
A Guide to Oscilloscope Calibration Using Dedicated or Mutiproduct Calibrators
Understanding and Comparing Instrument Specifications
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